年末年始休業のお知らせ

本年も日頃の皆様のご愛顧に厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら、バイシクルサポート各店は下記の期間を年末年始の休業とさせていただきます。

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年末年始の休業期間

≪久我山店≫2024年12月29日(日)~2025年1月4日(土)

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≪東東京店≫2024年12月29日(日)~2025年1月3日(金)

ご不便をおかけいたしますが何卒よろしくお願い申し上げます。

自転車タイヤの「サイズ」ご存じですか?

タイヤの交換依頼の際に電話でお問い合わせをいただくことがしばしあります。実際にお持込みいただければ、当方でサイズ等の確認ができるのですが、現物がない遠隔の情報では判断が難しいケースがあります。

自転車のタイヤのサイズ種類、実はかなり多いのです。「普通のサイズ…」「小さい車輪…」「26インチくらい…」等々、感覚でお伝えいただくことがありますが、正しい具体的なサイズをお知らせ下さると非常に助かります。

主要なサイズは大抵在庫をしてますので交換対応はほぼほぼ大丈夫なのですが、在庫が無いとお取り寄せに時間を頂戴することもあります。お急ぎ等で事前に確認が必要な場合はこの投稿を参考にしていただければ。

基本、サイズ表記は「タイヤの側面」何かしらの刻印がされています

★下・写真2点は一般的な「26インチのシティサイクル」のサイズ表記例

26×1 3/8 

とタイヤ側面に刻印表記があります。26インチ径で1・3/8インチ(←分数表記)幅のタイヤサイズということです。

そして、26×1・3/8の横にカッコで(37-590)との刻印表記もあります。タイヤサイズは最初の方の「○○×○○」が商品名として広く流通していますが、メーカーや国によってはこのサイズ表記異なることがあります。そこでタイヤのグローバルな統一規格として表記されるのが「○○ー○○○」の数値です。○○㎜幅の○○㎜径で統一したETRTO(エトルト)規格と呼ばれるものです。※European Tire and Rim Technical Organizationの略

一般的に最初の方の「○○×○○」の方をお知らせいただければ判別できる場合が多いですが、エトルト規格表記を合わせてチェックしておくと万全です。

★次はクロスバイクロードバイクのタイヤサイズ表記の一例

700×35C

と表記されています。そして同じくカッコでエトルト表記の35-622が併記。700C径で35㎜幅のタイヤサイズとなります。ここでアルファベットの「C」が登場しますが、「A」「B」などもあったりします。この工業規格が用いられている国があることが歴史的な背景になりますが、単純に「○○○C」はサイズを意味するアルファベットと覚えておけばOK。一般的な多くのクロスバイクやロードレーサーは「700C」との理解でよいかと思います。

★よくサイズを間違えやすい例が、いわゆる「20インチ」の小径モデルの2種類

20×1.75

20×1 3/8

20×1.75(47-406)の20インチ
20×1 3/8(37-451)の20インチ

この2種類の20インチ自転車は全くタイヤサイズが異なります。ご注意を。こういった紛らわしい車種カテゴリーもありますので、表記されているタイヤのサイズを現物でしっかりと確認することが重要です。

■英式バルブ

ウッズバルブ、ダンロップバルブの名称が使われることもあります/いわゆる一般車(ママチャリ)で使われているバルブ形状です

■仏式バルブ

フレンチバルブ、プレスタバルブの名称が使われることもあります/スポーツ車ではもっともポピュラー、ロードレーサーで使われているバルブ形状

■米式バルブ

アメリカンバルブ、シュレッダーバルブの名称が使われることもあります/クロスバイクや入門マウンテンバイクなどでよく使われているバルブ形状

特に「仏式バルブ」はホイールの形状(リムの高さ)によって選ぶバルブ長が異なります。34㎜、48㎜、60㎜、80㎜など様々な長さのバルブ長があります。

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最後に実際にタイヤを選ぶ際ですが、自転車の「車種カテゴリー」も考慮する必要があります。同じサイズのタイヤでも「普通のシティサイクル向け」「電動アシスト自転車向け」があったりします。スポーツ用タイヤだと「街乗り用」~「本格的な競技用」までバリエーションも豊富です。どんな自転車向けの商品なのかを理解して選ぶことも重要です。メーカー名や商品名が分からなくても大丈夫ですので、使用用途を教えていただければおすすめのタイヤをご案内させていただきます。

猛暑の影響は…

最近、夏になるとTVのニュースで「猛暑の影響で自転車のパンクが増えている」という話題を毎年見ているような…気がします。

それで実際にはどうなのかと言うと、確かに暑くなると「パンク修理」や「タイヤ&チューブ交換」が多くなります。

「タイヤ&チューブ」の月別データ(久我山本店調べ)

月別に「タイヤ&チューブ」の売上動向を比べてみると、明らかに夏が多いです。真冬に対して盛夏の時期は約3倍となります。ただ、近年の猛暑でなくても昔からこのデータは業界的には常識とされています。寒くなると自転車に乗るモチベーションが低くなるという背景もあります。積雪がめったにない東京ならまだいいのですが、雪の多い地方だともっと顕著な傾向になります。(また、東京だと11~12月は最近暖かいので、昔に比べるとタイヤの売上が意外と減らない…、これも今の傾向)

飽くまで現場での体感的な印象ですが、確かにここ数年の40℃にせまる異常な暑さは自転車のタイヤにダメージを与えているとは感じます(長年この業界を務めている者として)。状態の良い新品に近いタイヤなら暑くても大丈夫なのですが、経年劣化の進んでいる古くなったタイヤの場合だと、この猛暑が理由でタイヤがダメになってしまうことが実際に多くあります。

猛暑は一因ではありますが、日頃のタイヤの管理(定期的な交換)がされていないことがもっと大きな要因でもあります。

過去にも、パンク(タイヤのトラブル全般)の原因のデータ集計をご紹介しましたが、統計的に正確性の上がる長い期間での再集計ができましたので合わせてご覧ください。劣化した状態の悪いタイヤを使用し続けていたために起こるパンク事例が多いことが読み取れます。詳しい分析は過去のブログ記事を参照→コチラ

集計は久我山本店調べ(直近1年間2023年~2024年)

さて、9月も終わりに近づいてやっと猛暑の季節から脱しました。タイヤの問題以前に、人間の体力的に外での運動(サイクリング)ができるレベルでない暑さ、どうにかしてもらいたいですね、ホントに。街行くサイクリストもようやく活動再開でしょうか。「夏は暑すぎるから自転車に乗らない」そんな方も多くなってます。猛暑の影響はこういった年間ルーティンにも大きく影響がありますね。

あなたのクロスバイク、メンテナンスしてますか?

ジャイアント『エスケープR3』日本で最も売れているポピュラーなクロスバイクです。購入してから、ほとんどメンテナンスらしきことはしてこなかった状態。約3年間最寄りの駅までの近場移動が主な用途、駐輪場は屋根はあるもののほぼ雨風吹きさらしの場所で保管。

まずは現状を確認していきましょう。経過年数・使用頻度からすると、そろそろ消耗品中心に各所交換が必要になってきているはずです。目視で確認するだけでも、チェーンのひどいサビなど、気になる箇所がいくつか見受けられます。

定期的な注油を怠っていたため、残念ながら全体に「錆(サビ)」がひどく要交換です。走行距離は短いのでチェーンの伸びはありませんが、使用頻度が多い場合はチェーンの「伸び」があれば定期交換を検討しましょう。

ブレーキシューはゴム素材ですので、使用すれば擦り減ってきます。現状ほとんど残っていない危険な状態です。もちろん要交換です。

このタイプのクロスバイクの場合、ブレーキケーブル前後&シフト(変速)ケーブル前後の合計4本のケーブル(ワイヤー)が使用されています。消耗品ですので傷んでくる(サビ、ほつれ、等)とそれぞれ動きが悪くなって各操作に支障が出ます。要交換です。

①~③はこのようなリムブレーキ仕様のクロスバイクでは定期的な交換が必要な消耗パーツになります。この3ヵ所の交換+再調整当店セットメンテナンスの「B.スタンダードコース(18,700円)」に相当します。料金内に作業工賃だけでなく、チェーン、ブレーキシュー、ケーブル類の部品代金も含まれるお得なセットメニューです。詳しくはこちらでご確認ください。

ただ、今回のケースですが長年ノーメンテだったため、セットメニューに含まれない箇所も確認が必要です。続いて順番にそのポイントを確認していきましょう。

前タイヤがヒビ割れ。3年の年月からすれば単純にタイヤの寿命です。要交換です。

ちなみに後タイヤは少し前擦り減ってしまって過去に一度交換されています。

かなりベタつきがあります。機能的には使える状態ではありますが、新しいものに交換がおすすめです。

前後ハブボトムブラケットヘッドパーツなど、自転車には回転する構造の部品が多くあります。転がって走る乗り物ですからね。これらは使用していれば傷んでくる箇所です。特に使用頻度多めの方は要チェックです。今回は現状問題なし。

ブレーキシューを受け留めている車輪側の部分です。雨の日に多く使ったり、擦り減った古いブレーキシューを使い続けているとダメージが大きくなります。今回は現状問題なし。

※「③回転箇所のガタツキ」「④リム面の摩耗」の状態が著しく悪い場合、修理交換費用が高額になる箇所です。

いわゆる「歯とび」という症状が起きる箇所です。チェーンが滑ってしまって漕げなくなることがあります。サビはありますが、今回は現状問題なし。

古いチェーンを長年使用し続けると起こりやすくなります。特にトップギア側周辺に。

駐輪中などにも何かとぶつかってしまうことがある位置なので、気付かないうちに曲がっていることが多いディレーラーハンガー。今回も若干の内側への変形がありましたが、メンテナンス作業中に確認して簡易修正で直せる軽度の症状でした。

変形したまま使用し続けていると、変速時に後輪に巻き込んでディレーラー等の破損の恐れがありますので要注意の部品です。

クロスバイクをはじめスポーツサイクル特有の特殊な構造ですので、違和感があればその都度必ず確認を

以上、これらの全体の状態を確認して今回は

  • セットメンテナンス「B.スタンダード」
  • 前タイヤ&チューブ交換
  • グリップ交換

を基本に作業を進めます。主な作業例のイメージ画像です。

サビがひどいチェーンを取り外して
新しいチェーンに
交換します
ブレーキシュー交換作業
左/新品のブレーキシュー  右/相当擦り減っている古いブレーキシュー
シフトケーブル交換作業
シフトレバー内部です
ブレーキ周りも含め全ケーブル交換でリフレッシュ済
タイヤの中の「チューブ」と「リムテープ」の経年劣化が見られるので同時交換
定番クロスバイクタイヤ/パナレーサー「パセラブラックス700×28C」
グリップ交換作業
新しいグリップで不快なべたつきと、さようなら。グリップ「野口/NGS-005」
ホイール調整/※セットメンテナンスメニューに含まれる作業
ヒンジ箇所等各所注油/※セットメンテナンス内メニューに含まれる作業

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以上、ここまでが今回の作業実例になります。

別途料金でクリーニング作業のオプションメニューもあります。「セットメンテナスA.プレミアム(29,700円)」コースにはクリーニングメニューが標準で含まれますので、こちらのコースもぜひご検討ください。

★オプションメニューで「ギア周りの洗浄」も承ります/別途料金がかかります
★オプションメニューで「各種クリーニングメニュー」も承ります/別途料金がかかります

≪今回の参考価格≫

セットメンテナンスB.スタンダード…18,700円

前タイヤ&チューブ&リムテープ交換…6,490円

グリップ交換…1,650円

※自転車の仕様、使用する各パーツの種類によって価格は異なります。詳しくは実車を拝見の上お見積もりいたしますので、お気軽に「クロスバイクの整備」ご相談ください。

ディスクロードのメンテナンス ~シマノ油圧DISCブレーキのオイル交換時期~

最近、ディスクブレーキ仕様のロードバイクのメンテナンス依頼が目立ってきました。市場にディスクブレーキ仕様のロードバイクが本格的に普及し始めて2~3年経ちます。そうすると期間的にそろそろ整備が必要なタイミングになってきているのでしょう。

多くのモデルは「油圧式」のディスクブレーキが採用されています。油圧と言う名前の通りに「オイル(油)」でブレーキを作動させているシステムです。(※油圧ブレーキに採用されているオイルは「フールド(圧力をかける流体)」と言う名称の方が正確かもしれません。この呼称もよく使われますが、ブレーキオイル=ブレーキフールド、基本的には同じものを意味します。)

その中でも代表的なのが「シマノ」社の商品で、流通シェア的も圧倒的に高く、多くのロードバイクに採用されています。シマノではすべてのモデル(ロードだけでなくクロスバイクやMTBなど含めすべて同じオイル)で「ミネラルオイル(鉱物系オイル)」という種類のブレーキオイルが採用されています。現在ロードコンポーネントではティアグラ、105、アルテグラ、デュラエースのグレードおいて油圧ディスクモデルがランナップされています。

シマノのミネラルオイルはメンテナンス性に優れ比較的オイル自体が劣化もしにくい特徴があります。そうは言っても永久的に使用できるものではありません、定期的な交換作業が必要です。一般に推奨されるのが2年に1回程度の交換(ハードに使用される方なら1年)頻度です。

シマノ105(BR-R7070)ブレーキキャリパー側のオイル交換時のセッティング風景
シマノ105(ST-R7020)デュアルコントロールレバー側のオイル交換時のセッティング風景

シマノ/ロードコンポーネントの場合キャリパー側からブレーキオイルを注入して、デュアルコントロールレバー側に専用の漏斗(じょうご)をセッティングして充填&エア抜き作業を行っていきます。

ノーメンテでかなり使い込んでしまった状態。真っ黒です。
新品の「シマノ/ミネラルオイル」の状態。きれいなピンク色

上の写真のような真っ黒な状態は極端な例ですが、時間が経つとオイルのピンク色が抜けてきて透明な色の液体に変わってきます。この色にはインジケーターの役割があって、このピンク色が抜けてきたら交換時期とされています。おおむねこの時期が1~2年。ただ、実際に外から見て確認できるものではありませんので、時間の経過を交換のタイミングの基準にした方がよいでしょう

※ちなみに「SRAM」社「DOT(ドット)オイル」で、新品時の色は写真のような状態です。シマノのミネラルオイルに比べて劣化が早く、こちらは最低でも1年に1回の交換が推奨です。

ブレーキオイルの交換のタイミング(2年以上経過時)ですと、ディスクブレーキ周り全体の調整&消耗部品(パッドなど)の同時交換が必要なケースも想定されます。個別に見積もりが必要な作業になりますが、整備費用は「ブレーキオイル交換」「ブレーキパッド交換」「ブレーキ周り再調整一式」の3点セット同時作業(←ブレーキ周りのオーバーホールに準じる作業)で1ヶ所1万円程度(前後で×2)が目安になるケースが多いかと思います。※パッド交換はグレードで部品の値段にかなり幅があります。※ブレーキローター側の摩耗も要チェックです。

リムブレーキと違って目に見えてパーツの摩耗が分かりにくいのが油圧ディスクブレーキの特徴。ブレーキパッドが擦り減ってもブレーキレバーの引きしろが緩くならないですし、ケーブルで引っ張ているのではないので錆びたたり切れたりして動かなくなることもありません。普段のメンテナンスの手間が省けるメリットがあります。一回あたりの整備費用はリムブレーキより高額にはなりますが、整備頻度はリムブレーキより少なくて済みます。ただ、ご注意いただきたいのが(特に不慣れな初心者の方)、ディスクブレーキの摩耗/消耗の限界を超えて使い続けてしまった場合(それでも乗っている本人は意外と気付かないまま)、コンポーネント本体を破損してしまって全換装作業が必要なんてこともあります。

クレストヨンド「ガラスの鎧」取り扱い開始

先日、東東京店のピットスペースで自転車向けコーティングメーカー/4℃REST(クレストヨンド)社の技術講習会を開催していただきました。

マスキングをしてポリッシャーによる磨き作業を施したビフォーアフターです。左/もともとの状態、右/磨き作業後。磨きの効果がわかり易いように意図的にフレーム全体に薄っすらと使用キズを付けたサンプルフレームで作業をしています。
株式会社クレストヨンド 守谷代表取締役 による実技レッスン
東東京店・鎌田 実技作業風景   

久我山店・東東京店 ともにクレストヨンド「3 Star Technical Shop」の認定店となりました。「ガラスの鎧」をはじめ同社の各種コーティングを取り扱い開始しました。 商品詳細はコチラ⇒クレストヨンド社メーカーHP

これまでも当店ではコーティングサービスを提供しておりましたが、今回「クレストヨンド」社製品の取り扱いを始めることでさらにバリエーションが増えました。従来より取り扱いのあった「ハドラスコーティング」を含め主なコーティングのメニュー表になります。 料金表PDFファイルはコチラ

☆クロスバイククイックプランは簡易分解による作業のため、奥まった箇所へのコーティング施工はできません  ☆エバーズ簡易コーティングプランはアクセサリー類(ボトルケージなど)のみを取り外しての簡易掃除作業です

簡易コーティング仕様の「エバーズ/自転車ガラスコーティング」「クレストヨンド/ガラスの盾」などは一般に市販もされていますが、基本的にガラスコーティング剤は「施工サービス」を提供する料金体系になります。

基本的には、

の合計が総費用です。

主な下準備作業としては、

  • 洗浄・クリーニング作業
  • 磨き作業
  • 自転車の分解&再組立て作業(フレーム単体でのお持ち込みは不要)

などが必要となります。

お客様ご自身でフレーム単体をクリーニング済でお持ち込みの場合はそのままコーティング施工を承ることもできますが、新品のフレームであっても「磨き作業」を施すことでよりコーティングの美しい仕上がりが期待できます。 ※フレーム単体/新品に近い状態の磨き作業の料金目安…60分作業/13,200円

※下準備作業はバイクの状態(部品の仕様、キズや汚れの程度)によって作業時間が異なりますので、詳細は実車を拝見した上での個別見積もりが必要です。

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「ガラスの鎧」導入キャンペーン

通常価格6,600円⇒

※下準備作業(分解&再組立て、洗浄、磨き、など)は別途費用が必要です。

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シフトインナーケーブルの種類

代表的な消耗パーツ「シフトケーブル」。特にロードバイクユーザーであれば、やはり定期的な交換を心がけましょう。

現行モデルのシマノSTIレバーのシフトケーブルの取り回し。この部分で直角にインナーケーブルが曲がるルーティングになっています。一番負担がかかりやすく摩耗し易い場所です。シフト操作に違和感がある場合、ほつれたりしていないか点検をしましょう。

最近はハイエンドのロードバイクだとシマノ「Di2」など電動変速が主流になりつつありますので、シフトケーブル交換が必要のないバイクも多くなっています。この変速システムの電動化の時流ともにラインナップが増えてきたのが「コーティングタイプ」シフトインナーケーブルです。電動システムの変速性能に引けを取らないようにワイヤーのスムーズな動きを追求した特殊なモデルが使われています。

現行シマノ・ロードコンポーネントの場合、

デュラエース&アルテグラ…ポリマーコーティング

105、ティアグラ、ソラ、クラリス…オプティスリックコーティング

が標準で採用されています。いずれもアウターケーブルはグリスが入った「OT-SP41」が対応。

※完成車の場合は社外品ケーブルなど標準仕様と異なるアッセンブルもあり

※コーティングタイプはコンポの年式(旧型など)によっては使用できない場合もあり

当店のセットメンテナンスA/B/C各コースでは消耗品交換を実施しますが、その中にはもちろんシフトケーブル交換作業も含まれます。基本料金内ではシマノ製のスタンダードな「ステンレススティール」シフトインナーケーブルでの交換作業になります。

スタンダードなシマノ/ステンレス以外のシフトケーブルを使用する場合は別途アップチャージがかかります。具体的な費用は個別にお見積もりをさせていただきます。

<シマノ公式サイトからの資料>

シマノの3種類のシフトインナーケーブルの特徴

シマノ「ステンレススティール」

■エントリーロードやクロスバイクユーザー、古い年式のロードバイクユーザーでは定番の「ステンレススティール」。上位コンポユーザーの方でもランニングコストを考慮して使っている方もいます。安いけど非常に良いケーブル。

シマノ「オプティスリックコーティング」

■青みがかったコーティングが特徴。耐久性に優れた均一でごく薄い電着コーティングが施された「OPTISLICKケーブル」により、ケーブル効率性が向上し優れた耐腐食性を実現。値段もお手頃。シマノの中ではミドルグレードといった感じ。

シマノ「ポリマーコーティング」

■うす茶色の新素材「ポリマーコーティング」がインナーケーブルにらせん状に巻かれてケーブル内のグリースが長期にわたり保持されます。軽くて素早いシフティング操作は抜群ですが値段が高価、また構造上どうしても定期的な(マメな)交換は必須です。

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大阪のケーブル専門メーカー「日泉(ニッセン)」

日泉ケーブル「SP31スペシャルステンレスインナー」

カスタムパーツとして人気があります。変速操作時の引きの軽さで評判も高く耐久性も信頼できます。アウターケーブルのカラーリングも豊富で個性的です。ヴィンテージバイク向けアイテムもラインナップあり。

カンパニョーロのユーザーの方へ

「シマノ」と「カンパニョーロ」では規格が異なります。カンパの方がタイコ部分がひと回り小さい。

シマノ用は使えませんので、カンパ純正or対応のサードパーティ製での交換になります。セットメンテナンスコース時にはアップチャージが必要になります。

パンクの原因を分析してみる

直近、数ヶ月間の「久我山/本店」でのパンク修理依頼のデータ(原因・修理方法)を集計してみました。パンクの原因を集計してみるとこんな割合でした。

「パンクしてしまったので診てもらえますか?」とのご依頼に対して、「どんな原因」で「どんな修理対応」になったのかを集計した結果です。約半数がタイヤやチューブの状態が悪く交換を要する結果でした。残りの1/4がいわゆる普通のパンク修理(シール状のパッチをゴムのりで貼り付けてなおす)で、そして実際には1/4程度がパンクはしていなくて、虫ゴムの劣化によるエア漏れ&ただ単に空気を入れていない等、という集計結果です。

■パンク修理標準料金/1ヶ所…1,320円(税込)

■タイヤ&チューブ交換作業…車種ごとに個別見積り

※交換の費用目安としては、一般のシティサイクルの後輪だと1本/5,800円~6,000円程度、電動アシスト車の後輪は7,000円~9,000円程度、クロスバイク1本/6,000円~8,000円程度。前輪と後輪で作業工賃が異なる車種もあります。

自転車のパンクと言うとこんな感じの「何かが刺さってしまった」状態をイメージされる方が多いかもしれませんが、集計結果の通り実際には意外と少ない原因です。「何かが刺さってしまった」場合、こればかりは不運としか言いようのないパンクの原因で致し方ありません。しかし、その他のパンクの原因の大半は避けるための対策が取れるものばかりです。以下のような原因がパンクに繋がっています。

  1. 日頃のメンテナンス不足による原因
  2. 経年劣化による原因(本来は寿命になる前にタイヤ交換を)
  3. 使用方法(乗り方)による原因

メンテナンス不足が原因の代表的な症状がこういったチューブが削れてしまう「擦れ」パンクです。

空気が入っていないと、タイヤの中でチューブが動いて擦れて側面が削れて、薄くなった場所に穴が開きます。

メンテナンスと言っても難しい話ではありません。ここでいうメンテナンスとは「定期的に空気を補充する」だけです。車種/タイヤによって適正頻度は異なりますが、シティサイクルやクロスバイクで1か月に1回、スポーツ系(ロードバイクなど)の細い高圧タイヤなら1週間に1回、が目安です。

また、空気がしっかりと入っていないと走行中に段差の衝撃で起こる「リム打ち」パンクを起こしやすくなります。

段差での衝撃で穴が開いてしまうパンクです。このパンクの場合穴が大きいケースも多く修理不可⇒交換対応になってしまうことも多い原因です。

空気圧を適正に管理していても、スピードの出ている状態で歩道の段差などに勢いよく乗り上げると起こることもあるので、乗り方(使用方法)に気をつける必要もあります。

経年劣化が原因。外側のタイヤにしても、内側のチューブにしても素材はゴム製品です。当然永遠に使用できる性質のものではありません。平均的な使用頻度であれば2~3年程度でそれぞれ寿命が来るものと理解しておいた方がよいでしょう。乗っていなくても屋外保管の場合、紫外線、雨風などで劣化していきます。使用頻度の高い場合はもっとタイヤの寿命が短くなります。

シティサイクルなど英式バルブを採用している車種の場合だと、「虫ゴム」の劣化によるエア漏れもよく起こります。安価な部品ですので「虫ゴム」は定期的に交換しましょう。最低でも6ヶ月~1年に1回、本来はそれ以上の頻度での交換が推奨です。

自転車のタイヤの寿命を意識している人は意外と少なく、調査結果でもやはりその予想通りの内容となりました。

パンクをしてご来店された方のうちタイヤの異常にご自身で気づかれた方はわずか26%

パンクをして修理にお越しに来店される方にのうち、約3/4の方はご自身のタイヤがダメになっていることに気づいていません。目視すぐに判断できる下の写真のような状態でも、さっきまで普通に自転車に乗っていたという方が多くいらっしゃいます。

タイヤが擦り減ったり、ひび割れをしてくると内側のチューブを守れません。この場合は当然、パンク修理での対応ではなく「タイヤ&チューブ交換」作業が必要になります。

タイヤに大きな穴があくとチューブが破裂してしまいます。もちろん修理は出来ません。交換が必要になります。

経年劣化の原因として見落としがちなのが「リムテープ」が古くなって傷んでいてパンクしてしまうことがあります。

車輪(おもにアルミなどの金属)にチューブが直接触れないように保護するテープが内側に取り付けられています。この部品が傷んでくると写真の位置のように内側方向からパンクをしてしまいます。

たかがパンク修理…されど奥深い世界があります。

代表的なパンクの症例をいくつか紹介してきました。これら以外にも他の原因があったり、複合的な要素が同時起きている場合もあります。何気なく乗っているご自身の自転車、タイヤの状態をぜひ一度確認してみてください(とくに一定の年数が経過している場合には)。最後に入れたのがいつだったかのか覚えていないくらい久しく空気を入れていない方も要注意です。

コーティングオプションメニューのご案内

コーティングメニューのサービスをはじめました。セットメンテナンス各コースやクリーニング各作業実施時に同時にお申し込みいただくとお得なセット割プランもあります。コーティング単品での作業プランも可能ですので、新車(完成車&フレームセット)や新しいホイールを購入されたタイミングで施工をご相談いただくことも可能です。

■高品質・話題のハドラスコーティング

ナノレベルの「薄膜」の「ガラス」になるコーティング剤。マシン本来の美しさを保ちつつ外的ダメージから守ります。ゴルフ業界ではNo1のコーティング件数を誇り、スマートフォンのコーティング剤にも採用されるなど幅広い用途で導入されています。スポーツ業界だけでなく産業用途でも数多くの実績があるハドラスが開発した自転車向けのガラスコーティング剤です。「防キズ・防錆」レッドコート+「防汚」ブルーコートの2層コーティングを施工します。ハドラス/メーカーwebサイト

他社製品に比べてコーティングの持続性長く、被膜が薄く柔軟性も高いので樹脂素材などへの施工も可能です。(※メーカー推奨の施工サイクルは1~2年毎とされています)

お値段はちょっとお高めですので、ニーズが多いのはやはり「ロードバイク」ユーザーが中心かと思います。汚れが着きにくく、また着いた汚れが落としやすくなるので、洗車や日頃のメンテ作業が軽減できます。(※当店の詳しい施工費用はこの記事最後にあります)

■エバーズ/簡易ガラスコーティング

高い耐久性と親水性の水引きコーティング剤です。親水効果で水滴が大きく流れやすくなり、フレームをサビ等から守ります。スプレーして拭くだけの簡単コーティングですが、フレームに輝きが出て美しく見せます。定期的な掃除のタイミングで繰り返し施工することが推奨されています。

従来の当店「セットクリーニングメニュー」に含まれる「簡易コーティング作業」には基本このコーティング剤を用いています。また「セットメンテナンスA.プレミアム」では「セットクリーニングメニュー」も実施するので同様にすでに作業に用いている商品です。

今回、新しくメニューとして、「簡易フレーム掃除」+「エバーズ/簡易ガラスコーティング」+「フレーム保護シール」の3点セットオプションを設定しました。料金は3,850円。クリーニングが基本作業に含まれない「セットメンテナンスB.スタンダード」「セットメンテナンスC.ベーシック」時オプションとして承ります。他の修理・メンテ時にも可能ですので、ご相談ください。こちらはクロスバイクユーザーにもご利用していただきやすい料金設定となっております。(※当店の詳しい施工費用はこの記事最後にあります)

こちらのエバーズの商品「GA-150 自転車ガラスコーティング 150ml 」は一般小売もしています。2,090円(税込)。

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≪セットクリーニングコース+ハドラスコーティング例≫

まずは各所をしっかりとクリーニングしていきます。
ギア周りのパーツはすべて取り外して作業を行います。
ブレーキ周りも汚れが付着しやすい場所です。
コーティング前の準備としてしっかりとクリーニングをしていきます
この作業例は「セットクリーニング」コースですので、ギア周りの部品類も洗浄をします。
詳しくは過去ブログ
ハドラスのコーティング剤。レッド&ブルー2層のコーティングをします。
※コーティング膜は透明です。実際の色(赤、青)ではなく種別の名称です。
手順にっしたがってコーティング剤を施工していきます。
★完成!グロス系のカラーはピカピカに輝きます‼★
(マット系にも施工できます、深みのあるマット感が増します)

作業料金例…38,500円(税込)

「セットクリーニングコース」+「ハドラスコーティングオプション」

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≪セットメンテB/Cコース+簡易掃除/3点セットオプション≫

「セットメンテナンスB.スタンダード」「セットメンテナンスC.ベーシック」は基本消耗品交換作業&再整備を実施するセットメンテメニューです。

消耗品交換でバイクの状態が良くなるタイミングで、フレームもきれいにしてリフレッシュ!

(※このメニューは簡易的なフレームの掃除ですので、汚れの程度によっては十分な効果が期待できない場合もございます)

セットメンテナンス作業時に車輪を外すタイミングで拭き掃除、普段手の届かないところもきれいにします。

ボトルケージ等フレームに取り付けてあるアクセサリー類を外して掃除をしやすくします。

フレーム簡易クリーニング後、コーティング剤(エバーズ)を塗っていきます。

ヘッドチューブ周りのケーブル擦れを軽減するために保護シールを貼ります。

作業料金例…17,050円(税込)

「セットメンテナンスCコース」+「簡易掃除/エバーズコーティング/保護シール」

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<コーティング料金表>

通販などで購入した「新車」の整備承ります

近年は車体(完成車)もネット通販で販売している自転車メーカーが増えつつあります。もちろん今でも大半は専門店の店頭を訪れて商談をして購入されるケースがほとんどですが、一部で最近は販売店を通さずに「自転車メーカー」→「ユーザー」直接の業態を取っている流通も見受けられるようになってきました。

通信販売という商業形態がメジャーになったこの時代でも、自転車の「車体」購入に関しては「店頭販売」がまだ主流であることに変わりはありません。車(自動車)の購入もまだそうですね。大きな理由一つは「整備が必要な乗り物だから」「乗り物ゆえ整備が必要だから」といった商品の特性があるからでしょう。やはりこの点は実店舗で購入する方が安心感・メリットがありますね。整備面でのユーザー負担を軽減するため、大手販売店さんだと「ネットで注文」→「店頭(実店舗)で受け取り」の体制をとっているところもあります。

当店にお持込みがある「新車」整備の相談も多くが通販で購入された自転車です。そして整備面で困ったことがあるといった相談内容がほとんどです。

購入ルートは主に以下のようなケースなどがあります。

■直販型メーカーで購入

海外スポーツバイクメーカーでそもそも販売店を通さない販売業者。基本、整備済でユーザーに納品される商品なので、整備面での知識がある中上級者ユーザーなら困ることも少ないとは思いますが、そうは言っても初級ユーザーにはそれなりに難易度が上がります。カーボンバイク、ディスクブレーキなど取り扱いが難しい部品仕様が増えてきているので、そういった面でも整備面で不安があるとの声をよく聞きます。最近人気の「キャニオン」社製品などが代表的。

■自転車専門店でない販売業者から購入/2次流通品のケースも含む

リサイクルショップ(新古品含む)、新規参入色の強い自転車業界外の業者、当選品などで景品業者から納入等。この場合そもそも販売している業者が整備はしないスタンスなので、「ユーザー自身で自転車店に持ち込んで組立(整備)をしてもらう」前提で商品が手元に届きます。

■ネット通販で購入/未組立品の状態で納品された商品

直販型メーカー同様、販売店(自転車店)を通さない業者全般。整備面でかなり詳しい方以外では取り扱い面でかなり難易度が高くなる商品ジャンルです。補修部品の供給が無い場合も多くあるので、将来的な維持管理が困難なこともあります。比較的安価という価格面だけに釣られることなく慎重に商品を選んだ方がいいでしょう。

■個人売買/オークションサイトで購入

ショップ出品商品以外は当然自己責任になります。「新車」「新古品」「中古品」それぞれの状態に応じて、入手後ご自身で自転車専門店に「基本整備」「オーバーホール」などを依頼するのが無難だと思います。

自転車の場合は「新車」と言っても、実際には各所の整備点検が必要で、「箱から出したらすぐ乗れる」訳ではないので、上記のケースに限りませんが、「乗り出し」にはきちんと整備されているか確認・注意することが重要です。

当店の「新車」整備の料金は「7分組立工賃」がベースになります

車種カテゴリー別の基本料金の目安になります。完成車仕様の場合の整備料金です。

※正確な「新車」整備費用には個別見積りが必要です。表の基本料金が目安になりますが、特殊作業が必要な場合など部品の仕様によって費用が異なります。

車種カテゴリー別の全体整備費用の目安

「クロスバイクに乗っているんだけど、オーバーホールってかなり費用がかかるの?」との質問をいただくことがしばしあります。クロスバイクの新車購入価格帯のボリュームゾーンは5~8万円程度(ただ、昨今の値上げの嵐でもう1~2万円高くなっているかもしてません)が相場と言われています。それを基準に整備費用は「このくらいまで」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

ロードバイクをオーバーホールして10万円くらい費用がかかった、といった情報などがあると、「クロスバイクにそこまではかけられないなぁ」と考えるのが普通だと思います。でも、ご安心ください。バイシクルサポートではクロスバイクをはじめライトユーザー向けのセット整備プランもいろいろとご用意しております。

<各セットメニュー基本料金>

  • オーバーホール(フル作業)…38,500円~
  • セットメンテナンスA.プレミアム…27,500円
  • セットメンテナンスB.スタンダード…17,600円
  • セットメンテナンスC.ベーシック…13,200円

各コース詳しくはコチラ

使用頻度、過去の整備状況、保管状態、等々、自転車の消耗度合いで当然おすすめのプランは変わってきますが、一般的に「フル作業」&「セットA」はロードバイクの方からの依頼が多くて、「セットB」&「セットC」はクロスバイクの方に人気があります。

セットメニューでは部品代金込みで、ブレーキパッドやケーブル類など消耗品の交換を行って再調整&整備をします。

また、ゴム製品がゆえ必ず交換時期がやってくる「タイヤ&チューブ」の部品代金も、

ロードレーサー用(2本ペア)…15,000円前後

クロスバイク用(2本ペア)…10,000円前後

(交換作業工賃別途)

この辺りが相場ですので、ロード>クロスと価格帯が違います。ロードバイクほどクロスバイクのタイヤ&チューブの相場は高くありません。走行距離だけでなく、ゴム素材ですので経年劣化がありますので、長く使っても2~3年までで交換されるのが理想的です。

表の「無料工賃」は取付対象部品を当店お買い上げの場合。お持ち込みの場合は有料となります。

ロード系車種(ロードレーサー、グラベル、ツーリング車等)の作業の場合ですと、走行距離も伸びますし、パーツの性能維持のためにも整備がより重視されるカテゴリーです。やはりそうなると、本格的な整備メニューの「フル作業」&「セットA」のニーズが多くなります。もちろん基本的な整備メニューの「セットB」&「セットC」程度の内容で十分なケースもありますので、バイクの状態によって判断すればよいかと思います。逆に「クロスバイク」などの車種でも使い方によっては本格的な整備メニューを検討された方がいい場合もあります。

最終的には実際に自転車の状態を拝見して、個別のお見積もりが必要になります。相場が分からないと不安な方もいらっしゃるかと思いますので、今回は車種別チャート表で概算の消耗品交換を伴う整備費用の「価格帯の目安」をまとめてみました。ご来店の際の参考にしていただければと幸いです。各コースお見積もり相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

※お知らせ

2023年4月「バイシクルサポート東東京」が江東区住吉にオープンしました。

店舗情報はコチラから

【お知らせ】「バイシクルサポート東東京」今春、江東区・住吉にオープン予定です‼ 東京・城東エリアのサイクリストの皆様よろしくお願いいたします。

速報

都営新宿線&半蔵門線「住吉駅」徒歩5分 
JR錦糸町駅徒歩15分
都道50号線・新大橋通り沿い

2023年4月上旬、JR錦糸町駅エリア/江東区住吉に「バイシクルサポート東東京(ひがしとうきょう)」がオープンします。

店舗詳細、営業情報、各SNSアカウント、etc.、只今準備中です。

★4月3日追記/フェイスブック開設↓↓↓★

バイシクルサポート東東京」facebookページ 

★4月6日追記/店舗詳細webページオープン↓↓↓★

「バイシクルサポート東東京」の店舗詳細

★4月6日/追記★

2023年4月1日より、営業開始しております。皆様のお越しをお待ちしております。現在、プレオープン期間中につき、一部のサービスがまだ準備中ですので予めご了承願います。

「ショップ難民」という業界事情

「ショップ難民」とグーグル検索で打ち込むと「ロードバイク」と関連ワードが表示されます。最近は、以前よりもだいぶ変わってきたようにも感じますが、「他店で購入した自転車の修理・メンテナンスは受け付けない」ショップがあるのが、この業界の特徴だったりします。特に専門性の高い「ロードバイク」だと、顕著にその傾向があったります。

理由としては、

  • 単純に技術的に扱えない
  • そのメーカーと取引がないためパーツが入手できない
  • 多忙につき自店顧客の対応で精一杯
  • 通販/直販で購入した商品より、自店取り扱い商品を優先したい
  • etc.

この辺りの事情が背景にありますので、まずはユーザーの皆様にもご理解いただきたいと、一業界人として思うところもあります。一般に「車体・パーツの販売」をビジネスの中心にして、その「付加サービス」として「修理・メンテナンス」を行っているお店としての立場もあります。

逆に当店のように「修理・メンテナンス」をメインのビジネスとしてそのサービスの提供を行っているショップも存在します。もちろん、販売をメインにしたショップの店主さんでも、「修理・メンテナンス」サービスを積極的(他店購入車歓迎)に展開されている方も多くいらっしゃいます。ただ、この辺りが外からは分かりにくいこともあったりして、お住まいの近所ですぐに見つかるかと言うとなかなか難しかったりします。それが、いわゆる『ショップ難民』が生まれる原因の一つだと思います。

『ショップ難民』になってしまうケース、よくある状況として挙げられる例です。

  1. 引っ越してお世話になっていたショップに行けなくなった
  2. お世話になっていたショップが廃業してしまった
  3. 通販/直販で車体を購入した
  4. 何となく店主さんスタッフさんと合わない…
  5. お世話になっていたスタッフさんがやめてしまった
  6. 2次流通品
  7. etc.

当店でもお客様のお話を聞くと①&②のケースが圧倒的に多いですね。③が多いようなイメージを持たれるかもしれませんが、意外と多くはありません。たぶん通販/直販で購入される方は、ご自身でほとんど整備ができるメカに詳しい方が中心だからだと思います。④&⑤はネタとしてお話しされる方がいますが、敢えてお持ち込みの際にする話題でもないので、なんとも申し上げられません。⑥としては、友人から譲ってもらった、中古で購入したなども最近増えてきています。その他の理由として、都内特有の事情かもしれませんが、購入は家から遠くても「品揃えのいい大手ショップ」さんを利用してたけど、アフターメンテナスのことはあまり考えていなかった、というお話もよくお伺いします。

ロードバイクに限りませんが、スポーツサイクル全般(もちろん普通のシティサイクルも)、乗り物である以上、定期的な整備や消耗品の交換は欠かせません。メンテナンスを依頼できる専門店を見つけておくことは非常に重要です。バイシクルサポートでは「ショップ難民」を少しでも減らせればと思って各種サービスをご提供しております。当店は「他店購入車」を専門的に受け付けている「自転車メンテナンスショップ」ですの、整備でお困りのことございましたらお気軽にご相談ください。

※最近、通販で流通が増えている「海外製の特殊な電動自転車」がございます。国内での部品の流通が全く無く、また整備技術マニュアルの提供もされていない製品です。このカテゴリーにつきましては当店でも対応できかねますので、予めご了承願います。

実は「お店でのメンテナンス」よりも大事な「セルフメンテ」のこと

「自分でどこまでメンテナンスをすればいいの?」。今回のブログは主に「スポーツ車」ユーザー向けのアドバイスとなりますが、最近は外装ギア付き「一般車」も増えてきているので、そういった車種の方への参考にもなればと思います。

最初に前提としての解説ですが、自転車は「スポーツ車」と「一般車」の2つ分類されます。このワードは業界用語なので、消費者ユーザーの方々にはなじみがないかもしれません。

「スポーツ車」…ロードバイク、クロスバイク、MTBなどの主に「外装ギア」が付いているサイクリング用・レクレーション用・スポーツ競技用の自転車。ギアが付いていないピストバイクやBMXなども有り。

「一般車」…ママチャリという俗称で一般にしられている自転車のこと。販売店の店頭表示では「○○インチシティサイクル」などと書かれていたります。最近では電動アシスト付きモデルの普及シェアも高い。

部品規格上の違いの解説は割愛しますが、この2つの自転車は「メンテナンス上の特性」が全く異なります。実はココが凄く大事なポイントで、それぞれの特性を理解せずに使用していて、自転車をダメにしてしまっているケースをよく見かけます。

単純に解説すると、

「スポーツ車」⇒こまめなメンテナンス作業が必要な構造の部品構成

「一般車」⇒整備頻度の少ないメンテナンスフリーな部品構成

(※ただし、最近は「外装ギア」付きの一般車も増えてきているので、そういった仕様の一般車だと、スポーツ車に準じるメンテナンス頻度が必要です。)

といった理解でいいかと思います。

「外装ギア」は軽く速く走るために必要な部品
「一般車」でもこんなギアの場合は取り扱い注意

快適に長い距離を走るために作られる「スポーツ車」の場合だと、軽量であることが求められます。特殊な材質や加工方法を用いて軽量化すると「部品がデリーケート(ある意味弱い)」になって「価格が高く」なる、これは乗り物の部品ゆえの宿命と言えるでしょう。そのため消耗品の交換頻度も高く維持管理にコストがかかります。それに対して「一般車」の場合、屋外保管前提、お買い物や近隣駅まで等の移動手段が想定で実用性が求められるので、走りの性能より丈夫で錆びにくに重点を置いた部品構成です。この違いが両者の「メンテナンス性の違い」に大きな差がでる主な理由です。この特徴を正しく理解して取り扱うことがとても重要です。

もちろん「一般車」にも定期的なメンテナンス作業は必要ですが、「スポーツ車」にとっては整備作業がより重要になってきます。ロードバイクを購入してママチャリ感覚で使って、短期間で各所部品を傷めてしまっている残念なケースがあったりします。

以前のブログでもご案内しましたが、平均的な使用頻度の場合のおすすめのメンテナンス頻度の目安です。

日頃ご自身で行っていただく整備作業は「タイヤに空気を入れる」「チェーンに注油をする」「最低限の拭き掃除」の3点で基本的には十分です。それ加えて最低年に1回以上のショップ依頼での安全性確保のための点検作業&整備で維持管理。ここまでが、どなたにも行っていただきたいメンテナンス作業です。また、きれいに保つためには「洗車」作業を行っていただくのもおすすめです。夏シーズンなどは汗が車体についていることも多く、軽く水道水で洗い流しておく(ただし、その後は拭き上げ&注油必須)だけでもかなり違います。

こんな状態になってませんか?特に「スポーツ車」系のチェーンは注油をしないと必ず錆びてしまいます

「スポーツ車」ユーザーの場合、自転車の知識・整備技術がある方だと消耗品の交換などを自分でこなす方も多くいらっしゃいます。初心者であっても次のステップとして、 特に「タイヤ」「チューブ」交換作業だけはなるべくご自身で出来た方がいいかと思います。出先でパンクした時にその修理作業が自分でできると、サイクリング技術の幅が大きく広がります。それ以上は技量があれば自分で行ってもいいですし、無理であればショップに依頼する作業と考えていただくのが無難です。機械部品いじりも自転車の楽しみの一つですので、セルフメンテの線引きはかなり個人差のある分野です。

「スポーツ車」の日常管理でもう一つ重要なポイントが一つあります。「室内保管」で管理が可能かどうかの問題です。それによって「日常の自己点検」の実施頻度が違ってきます。「室内保管」によって日常整備の手間がかなり軽減できます。通勤用途等で屋外に置くことが多かったり、住宅事情でやむなく屋外保管だったりということもありますが、極論を言うと「室内保管」に勝るメンテナンス方法はありません。

やむを得ず「屋外保管」の場合、注油(特にチェーン)や掃除作業の頻度は「1か月に1回必須」+「雨の日の後は別途必ず」くらいの維持管理が本来必要です。

大切な愛車を長く使っていただくためには、お店での整備も重要ですが、それ以上にご自身での日常メンテナンスにかかっている場面が実際には多くあります。

オフシーズンの冬にオーバーホールはいかがですか

寒くなって、自転車に乗る機会が少なくなる冬シーズンはオーバーホールの相談が増えてきます。当店の工賃表には「オーバーホール」と「セットメンテナンス」の2つのメニューがあります。

  • お預かり期間は少し長くなりますが、フル作業を前提とした『オーバーホールコース』
  • 比較的短い期間で仕上がるパッケージ作業の『セットメンテナンス各コース』

内容などはこれまで何度か紹介させていただいてますが、今回はそれぞれの「受付の流れ」をまとめてみました。当店では、このようなスケジュールで「セットメンテナンス」「オーバーホール」を進めさせていただいております。

※上記料金は平均的な仕様を前提とした標準料金です。
車種や部品のグレードによってはアップチャージが必用な場合もあります。

どちらのコースでも実際にお客様の自転車の状態を拝見させいただいて、具体的な打ち合わせをしてから作業に入ります。まずは一度、自転車をお持込みください。もちろん、お見積りのみの相談でもOKです。事前見積りは無料です。

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メンテナンス専業で個人でショップ運営をしておりますので、スケジュール面は比較的、大手ショップさんよりも融通が利くかと思います(短い預り期間で可能)。お気軽にご相談下さい。